お客さんがいない時、店内は音楽を止め、静寂の空間にしてます。意識せず、佇んでいますと、夏の声が聴こえている。ずばり、蝉である。室内にいると鳴き声は小さいが、人間をイラっとさせるノイズ音のような嫌に耳障りのする音で頭に残る。太陽のジリジリするような暑さに蝉のミかジの中間の音が鳴り響き、この夏を覆っている。今日も今日という日しかない夏が声をあげる。